一般的に、風を英語で言うと、「wind」(ウィンド)を思い出しますよね。
ですが、日本語にさまざまな風の呼び方があるように、英語でも、その種類によって呼び名が変わってきます。
そよ風、強風、南風、追い風、向かい風などなど、類語がたくさん存在します。
また、「和風」や「西洋風」などという場合(~風)はどのような言い方がいいのでしょうか?
それと「風」と同音で、「風邪」の英語もよく調べられる単語でもあります。「風邪」についてですが、『「風邪」の英語|2つの表現の違いと7つの症状や関連表現』で詳しく解説しているので、参考にしてみて下さい。
目次
Wind と Breeze の違い | 風は英語でなんて言う?
※このページには広告が含まれています。
「風」を英語で表現する場合、Windの他に「Breeze」(ブリーズ) もよく使われます。
最初に、「Wind」と「Breeze」の違いについて、簡単にご説明します。
- Wind:「風」
a natural and perceptible movement of air(=自然の知覚できる空気の動きのこと)
- Breeze:「微風、そよ風」
a gentle or light wind, usually refreshing(=穏やかで、通常は気持ちよい、心地よい風のこと)
※どちらも「風」を表現する場合は、不可算名詞(数えられない名詞)で複数形もそのまま「wind」と「breeze」が基本ですが、その前に「cool(冷たい)」や「summer(夏の)」などの形容詞が来ると、「a summer wind」などと冠詞(a/an/the)がつくケースが多いです。
「wind」が少し強く、「breeze」が柔らかな風のイメージでOKです。
- There is no wind around here.(ここら辺りは風が吹いてないですね)
- I feel a cold breeze.(冷たいそよ風を感じます)
因みに、人口的ではない風、つまり「自然の風」と強調したい場合は「natural wind」と表現します。
【強さ別】風の英語表現と発音、種類
風の強さによって、呼び方が変わります。
その風がどんな現象を引き起こすかも簡単に補足しました。
英語 | 日本語 | 音声 |
gentle breeze(wind) | 軟風(煙が揺れる) | |
moderate breeze(wind) | 和風(煙が斜めに昇る) | |
fresh breeze(wind) | 疾風(樹枝が動く) | |
gale(strong wind) | 強風(木などが倒れる) | |
storm | 暴風(災害をもたらすレベル) | |
gust | 突風(突然吹き短時間で収まる) | |
whirlwind | つむじ風(地表で渦を巻く) | |
tornado | 竜巻(上昇気流で発生する渦巻き) |
- That airplane was delayed due to a storm.(その飛行機は暴風で遅れた。)
- We have been caught in an unexpected gale.(私たちは予期せぬ強風に見舞われたことがある。)
- There was a tornado yesterday.(昨日、竜巻が起こった。)
因みに、カジュアルな会話の中で、よく使う表現に「windy(ウィンディー)」という形容詞があります。
「It’s windy today.」(今日は風が強いです)など、天気予報でも使われる表現です。
少し風が強い時などに活用できる単語ですので、これも押さえておきましょう!
タイフーン(台風)・サイクロン・ハリケーンの違いについて
この3つの違いをご存知でしょうか?
タイフーン・サイクロン・ハリケーンは、どこで熱帯低気圧が発生したかによって名前が分かれています。
日本では、台風に馴染みがありますが、ハリケーンやサイクロンは、海外のニュース以外、あまり耳にしませんよね。
英語 | 日本語 | 音声 |
typhoon | タイフーン(台風):北太平洋で発生する熱帯低気圧 | |
cyclone | サイクロン:北大西洋で発生する熱帯低気圧 | |
hurricane | ハリケーン:インド洋で発生する熱帯低気圧 |
台風とその他の違いは?
すでに上記で違いは説明していますが、『「台風」の英語|発音や語源・6つの例文とハリケーンとの違いなど』の記事で詳しく解説しているので、こちらも確認しておきましょう!
【気温別】風の英語表現と発音、種類
氷点下に吹く風は、顔にあたると冷たく痛かった経験はないでしょうか?
また真夏に吹く乾いた風は、早く洗濯物を乾かすには最適だったりします。
このように気温によっても風の表現が異なります。
英語 | 日本語 | 音声 |
frosty breeze(wind) | 凍てつくような風 | |
chilly breeze(wind) | 肌寒い風 | |
cool breeze(wind) | 涼しい風 | |
drying breeze(wind) | 乾いた風 | |
warm breeze(wind) | 暖かい風 | |
tepid breeze(wind) | 生暖かい風 | |
sultry breeze(wind) | 蒸し暑い風 | |
tropical breeze(wind) | 熱帯の風 |
- There is a chilly breeze(wind)on the air this morning.(今朝は風が肌寒い。)
- A cool breeze(wind)was blowing.(涼しい風が吹いていた。)
【場所別】風の英語表現と発音、種類
海や山、川など、風が吹く場所によって、日本語と同じように、風の呼び名があります。
英語 | 日本語 | 音声 |
sea breeze(wind) | 海風 | |
salty breeze(wind) | 潮風 | |
ocean breeze(wind) | 浜風 | |
mountain breeze(wind) | 山風 | |
river breeze(wind) | 川風 | |
valley breeze(wind) | 谷風 | |
land breeze(wind) | 陸風 | |
lake breeze(wind) | 湖風 |
- The sea breeze(wind) feels so nice.(海風が心地よい。)
- I can smell the salty breeze(wind).(潮風のにおいがする。)
【その他】風の英語表現と発音、種類
その他、役立つ「風」の英語表現をピックアップします。
英語 | 日本語 | 音声 |
windy day | 風の強い日 | |
windless day | 風のない日 | |
headwind | 向かい風 | |
tailwind | 追い風 | |
north wind | 北風 | |
south wind | 南風 | |
east wind | 東風 | |
west wind | 西風 | |
spring breeze(wind) | 春風 | |
autumn breeze(wind) | 秋風 |
- It is a windy day, today.(今日は風が強いですね。)
- THE NORTH WIND AND THE SUN(『北風と太陽』イソップ童話)
- There is an autumn breeze.(秋風が吹いている。)
ゴルフでよく使う「アゲンスト」と「フォロー」は?
日本人がゴルフをする時、または試合の実況を見る時など「向かい風」は「アゲンスト(against)」、「追い風」は「フォロー(follow)」という表現を使います。
しかし、これはどちらも和製英語で海外では通じないのでその点は注意しましょう!
上述通り、向かい風は「headwind/head wind」、追い風は「tailwind/tail wind」と表現するようにしましょう!
「~風」、「~っぽい」はどう表現する?
ネイティブがよく使う表現の一覧となります。
それぞれ使い方が微妙に違うので、先ず慣れることから始めましょう!
「ish」を使うパターン
「~っぽい」と言う場合に使えるのが、「名詞+ish(イッシュ)」の形です。
- childish(子供っぽい)※「child(子供)」+「ish」の形
- boyish(少年っぽい)※「boy(少年)」+「ish」の形
- selfish(わがままっぽい)※「self(自分自身)」+「ish」の形
- foolish(馬鹿っぽい) ※「fool(馬鹿)」+「ish」の形
など。
これらを応用する形で、「固有名詞+ish」というパターンもできます。その場合は、その間にハイフォン(-)が入って表現します。
- Tokyo-ish(東京っぽい)
- Tanaka-ish(田中さんっぽい)
など。
「style」を使うパターン
「style」は「デザイン」や「料理」などの「モノ」を「~風(ふう)」と言う場合によく使います。
- 和風:Japanese style ※「日本っぽい~」と言う場合にも使えますね。
- 洋風:Western style ※「アメリカっぽい」という時は、「American style」でOKです。
- 中華風:Chinese style ※「韓国風」は「Korean style」を使います。
- 80年代風の椅子:80’s style chair
など。
洋服や家具など、様々な「モノ」に使える表現です。
「like」を使うパターン
この表現は「~っぽい(似ている)」という日常会話でとにかく頻繁にネイティブも使う表現です。
2つのパターンがあります。
「like」を動詞の後ろに付ける場合の例
- He sounds like his father.(彼は父親っぽい話し方をする) ※動作も、全て同じような場合は、「He is like his father.」などと「be動詞」の後ろに置きます。
- You look like Madonna.(マドンナっぽいね) ※この場合は「見た目が~風(~っぽい)」というパターンですね。
など、この他にも「taste like(味)」や「act like(行動)」、「smell like(臭い)」というパターンでも使えます。
「名詞+like」の例
- What she says is always mother-like.(彼女はいつもお母さんっぽいことを言う) ※「What she says is always like a mother.」でも同様になります。
- This is a coke-like drink.(これはコーラっぽい飲み物です) ※「This is like a coke.」でも同様です。
など。
まとめ:「風」の英語表現をネイティブのように使いこなそう!
いかがでしたか?
一言に「風」といっても、いろいろな風の英語表現があります。
特に今回お伝えしたもの(風の種類)だけでも覚えておけば、海外の天気予報を理解できたり、また単なる「wind」よりも的確に、どんな「風」なのかを英語で相手に伝えることができます。
是非、活用してみて下さい。
最後に紹介した「~風(~っぽい)」の英語はすぐにでも会話で使えるものばかりです。こちらも英会話力UPには欠かせません。