「念のための確認」、「念のためお伝えします(お知らせします)」や「念のため再送します」など、日常会話やビジネスのシーンでとてもよく使う「念のため」という表現。
「念のため」は英語でと言われてすぐに思いつきますか?
日本語の「念のため」にあたる「just in case」は、ネイティブたちが日常会話でとてとてもよく使う表現です。
「just in case」は、文頭にきたり文末に置いたり様々な使い方ができます。
また、「just in case」以外にも、「念のため」という意味の表現がたくさんあり、それぞれ細かいニュアンスが違います。
目次
「念のため」の基本英語|意味や使い方など
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英語の「念のため」の基本表現は「just in case」です。
特に初心者の方はこの表現をしっかりと使いこなすことが大切です。
表現の意味や正しい発音、略語も押さえておきましょう!
「just in case」の英語の意味(ニュアンス)と発音
「just in case」の「case(ケイス)」は「その場合・事例」という意味です。
「just in case」で使う場合、「万が一の場合」、「もしものことが起きた場合」というニュアンスになります。
「just」は、様々な意味がありますが、ここでは「ただ」、「単に」という意味です。
これらを合わせると「just in case」は、「ただ、万が一のことを考えて」、「ただもしものことを考えて」というようなニュアンスになり、つまり「念のため」という意味になります。
また、「just in case」の正しい発音は、次の動画でも詳しく解説しています。
「音と音のつながり(リンキング・リエゾン)」に気を付けて「ジャスティン・ケイス」と発音するのがポイントです。
ネイティブらしい発音を手にしましょう!
「just in case」の使い方(文頭や文末など)
「念のため」の「just in case」は、会話の中で相手への返事として単独で使うことができます。
例えば、「なんで家を10分早く出るの?」とか「なんでパソコン持ってきてるの?今日必要だったっけ?」など聞かれて「念のためだよ」という場合は「Just in case.」だけでOKです。
また、「~かがあった時のため念のため~する」など、「just in case+主語+動詞」の形で表現することもできます。この書き方はビジネスメールなど文語の時によく使います。
【例文】
- 文末:I’ll send you my phone number just in case. /念のため電話番号を送りますね。
- 文頭:Just in case, please let me know your schedule. /念のためあなたのスケジュールを教えてください。
- 文頭で英文の形:Just in case it snows, we should change the tire. /雪が降った時のために、タイヤ交換をすべきです。
- 文末で英文の形:We should call her, just in case she forgets the meeting. /彼女がミーティングを忘れているかもしれないので、念のために電話したほうがよさそうですね。
上記の例文でもわかるように、「just in case」は文の前(文頭)でも文末でも使えます。
「just in case」の略語
「just in case」を口語で使う場合は、「just」を省いて「in case」という場合もあります。
また、メールやチャットなど親しい間柄でのSNSでのやり取りの場合は、略して「jic/JIC」と書くケースも多いです。
「just in case」以外の「念のため」の英語一覧
「just in case」以外にも「念のため」という表現がいろいろあります。
どれも日本語にすると「念のため」なのですが、細かいニュアンスに違いがありますが、「just in case」と同じように、単独で「念のためだよ」という場合にも使えますし、文中でも使えます。
また、口語では「in case」と同じように、どの表現も「just」を省略しても使えます。
「just to be sure」
「just to be sure」は「確実にするため」という場合に使う「念のため」です。
「just in case」は「万が一のため、一応」というニュアンスなので少し異なりますね。
しかし、日常会話ではそこまで細かく気にしてネイティブも使っておらず、同じような感覚で使うことができます。
下記が例文です。
- Call me tomorrow just to be sure./一応、明日電話してね。
- Just to be sure, I’ll buy one more./念のため、もう一つ買います。
など。
「just to be certain」とするとフォーマルな言い方なり、ビジネスメールなどで使えます。
「just to make sure」
ほとんど「just to be sure」と変わらないニュアンスですが、「念のため確認する」というところが少し強調されたイメージです。
しかし、あまり区別せず「to be sure」も「make sure」も同じ感覚で使ってOKです。
下記が例文です。
- I’ll try to e-mail him just to make sure./念のため、彼にメールしてみます。
- Just to make sure it’s ok, I need to double confirm./念のため、再確認する必要があります。
など。
「just for the record」
SNSなどで、「jftr/JFTR」と略されることが多いで「念のため」です。
「念のため言っておくけど(記録に残しておく)」というニュアンスです。
下記が例文です。
- Just for the record, I’m the one in charge of this project./念のため言っておくけど、私がこのプレジェクトの責任者です。
- jftr, he’s coming back from NY tomorrow./念のため言っておくけど、彼は明日ニューヨークから帰ってくるよ。 ※カジュアルなやり取りの場合に略語を使います。
など。
「just to be safe」
「念のため安全を期して」が直訳で、事故など深刻なことが起きないようにという意味でも使えますが、「損しないために」や「間違いが起きないために」、「余裕を持って」というような、もっと気軽なニュアンスで使える表現です。
下記が例文です。
- Just to be safe, let’s leave now./念のため(余裕を持って)、今出発しましょう!
- You should re-check the data just to be safe./念のため、もう一度データを見た方がいいよ。
など。
「just to be on the safe side」
「just to be safe」のフォーマルな言い方で「念のため安全を期して(安全の方にいるために)」が直訳ですが、「大事をとって」というニュアンスで使えます。
下記が例文です。
- Just to be on the safe side, I’ll discuss with my client./念のため、顧客と協議します。
- You’d better save a little bit more just to be on the safe side./念のため余裕を持って、もう少し貯金した方がいいよ。
など。
ビジネスのメールでも使う「念のため」の英語や例文
ビジネスのメールでも「念のため確認をお願いします」や「念のためお伝えします」など「念のため」を使うことがありますよね。
「just in case」、「just to be sure」などの表現はカジュアルすぎる表現ではなく、ビジネスメールで使っても問題ない場合が多いです。
しかし、もっとビジネスライクな表現を使いたい場合におすすめなのが「remind」(リマインド)です。
「remind」は「思い出させるために言う」という意味があり、ビジネスメールや、ビジネスの電話などでは「念のため~をお知らせします(連絡致します)」という意味でよく使います。
【例文(remind)】
- 英語:This is to remind you that we have a meeting on next Monday.
- 日本語:来週の月曜日にミーティングがあることを、念のため連絡致します。
「remind」は動詞ですが、名詞の「reminder」(リマインダー)も似た意味で使えます。
「reminder」は「思い出させるための合図、連絡」、「催促」という意味です。
【例文(reminder)】
- 英語:This is just a friendly reminder that the gas bill is overdue.
- 日本語:ガスの支払期限が過ぎていることを、念のためお知らせ致します。
上記の例文にある「just a friendly reminder」はとても丁寧な表現です。
ただ、「reminder」とするよりも、「just」をつけることで「もしかしたら忘れているかもしれないと思って、ただ連絡しただけです」というニュアンスが加わります。
「friendly」は「友好的な」「好意的な」という意味です。この「friendly」も本来は必要がないのですが、あえて使って相手が「怒られている」や「責められている」と感じないように配慮していてさらに丁寧な表現です。
もちろん、「just a reminder」や「a reminder」は、「just a friendly reminder」より丁寧さは下がりますが、ビジネスメールで使ってもOKです。
尚、「just to confirm」や「just to double check」も、「念のための確認ですが」という意味で「remind」や「reminder」と似た意味で使えます。
リマインド時のビジネスメールの件名は、「Reminder:Meeting tomorrow(明日の打ち合わせについてのリマインドです)」などとなります。
英語のビジネスメールの書き方は『英語のビジネスメールの書き方|恥をかかない7つの注意点』で詳しく解説しています。こちらもあわせて、チェックしてみてください。
「念のため教えてください」、「念のため確認してください」など、ビジネスシーンで使える「念のため(just in case)」を使ったフレーズ例文をいくつかご紹介します。
- 「念のためデータを再度確認していただけますか?」:Could you double check the data just in case?
- 「念のため写真を(メールに)添付します」:I attached a picture just in case it is needed.
- 「念のため再送します」:I will resend this email just in case it is needed.
- 「念のため確認したいのですが、明日の打ち合わせは午後2時でしょうか?」:I would like to confirm just in case; Is the meeting held at 2 pm. tomorrow?
- 「念のためファイルのバックアップをとっていただけますか?」:Could you make a backup of the file just in case?
上記にもある「it is needed」は「必要かもしれないので」という意味です。複数の場合は「they are needed」となります。
「you need it(them)」でもOKですが、主語を限定しないで「it is(they are) needed」の方がより丁寧です。
直接的に「あなたが必要かもしれないので」と言うと「あなたのためにしていますよ」という押し付けがましさがでたり、「あなたが紛失したかもしれないので」と責められていると相手がとってしまったりしてしまう可能性があるためです。
まとめ:まずは「just in case」の表現を使いこなそう!
「念のため」の基本の「just in case」はネイティブスピーカーがとてもよく使う表現です。
英語で「どうして傘を持っているの?」と聞かれて「Just in case.」と、スムーズに答えられたら、初心者ではなく英語に慣れている人という印象です。
「just in case」が使いこなせるようになったら、「just to make sure」などほかの表現も文章の中での位置などはほぼ同じです。
「just in case」以外の表現も習得することで、英会話の幅を広げましょう!
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