「日本料理の中で、特にお寿司が好きです」、「他の教科に比べて、特に英語を頑張りたい」などの時に使う「特に」。
挨拶の返事で「特に何もない」という場合に使う「特に」、など。
辞書で調べようとすると次のような単語が出てきますが、同じような表現でいつ何を使えばいいのか分からないですよね?
下記がよく使われる表現です。
- especially
- specially
- particularly
- in particular
ややこしいですし、違いが曖昧ですね。
また、文中に置けばいいのか、文末、または文頭なのかの位置もシッカリと把握する必要があります。
目次
「especially」
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先ずは、「特に」の英語で口語でも文語でもネイティブがよく使う副詞の「especially」から見ていきましょう。
「especially」の発音と発音記号は下記となります。
「その中でも特に」や「他と比べて特に」という場合に使います。
下記がその例文です。
- I like Japanese food, especially Sushi.(日本食は好きですが、特に寿司が好みです) ※日本食全般は好きだけど、その中でも特に寿司が好きだと強調しています。
- I’m especially bad at English.(特に英語が苦手です) ※他の教科も苦手だけど、特に英語が苦手ということを強調しています。
例文のように、「especially」を使うのは、文中が多いですね。
とりわけ、特にという和訳になります。
SNSやメールなどで、カジュアルに表現する場合の略語は「esp」となります。よく見る表現なので押さえておきましょう。
また、「とても・非常に」という場合にも使えるのが「especially」です。これは後に紹介する「really」と同じ意味です。
This dish is especially good.(この料理はとても美味しい)など。
話は少し変わりますが、メッセージカードなどで「Especially for you」という表現を見たことがありますか?
このフレーズは定番で、「特別にあなたのために」という意味になります。
その場合は、次にご紹介する「specially」と同じ意味になります。
要するに、「especially」は使う場面で、少し意味やニュアンスが異なることを覚えておきましょう。
「specially」
これも副詞の表現となります。
「specially」の発音と発音記号は下記となります。
発音でも、「espcially」の「e」が無いだけですが、
普段とは違う、特別に、わざわざ、VIP待遇など様々な意味で使える単語が「specially」です。
下記がその例文です。
- I bought this birthday present specially for you.(このプレゼントを特別にあなたのために買いました) ※この場合は、「especially」に置き換えることもできます。
- They were entertained specially.(彼らは特別にもてなされた) ※他の方とは違い、特別に接待されているイメージです。 このような文の場合は文末に置くことが多いですね。
形容詞は「special(スペシャル)」で日本語でもあるので、何となくニュアンスは掴みやすいのではないでしょうか。
挨拶でもこの「special」で「特に・特別に」という意味で使う場合があります。
下記がネイティブもよく使う挨拶の一部なので参考にしましょう。
- 挨拶:What’s up?(何しているの?)
- 返事:Nothing special.(特に何もないよ)
など。
「particularly」
「especially」と同じ意味で使わえることがある単語が「particularly」です。
「particularly」の発音と発音記号は下記となります。
口語であまり使われることはないです。
あるポイントを強調する場合にも使えるのも「particularly」です。これも「especially」や「really」と同様ですね。
- He is particularly good at cooking.(彼はとりわけ料理が得意です) ※他にも色んなことがもできるけど、その中でも料理が上手いというニュアンスです。
- I don’t particularly like this.(これを大いに嫌いです) ※「I don’t really like this.」と同じ意味で使われています。
「in particular」
この表現は「particularly」の名詞の「particular」を使います。
「particular」の発音と発音記号は下記となります。
この2語の熟語表現の方が「particularly」よりも使われることが多いです。
フォーマルな論文でも会話の口語でも使われ、「especially」は文頭で使うことはあまりありませんが、「in particular」は文頭でも使えるのでとても役立ちます。
- Not in particular.(特に何もありません) ※「何か知りたいことありますか?」など、相手の質問に対しての返事としてもよく使います。
- In particular, I suggest that you read this book.(特に、私はこの本をあなたが読むのをおすすめします)
また、「in particular」は「詳細」という意味もあります。
その他の「特に」の表現
さて、ここでは「特に」の他の表現も知識として押さえておきましょう。英会話の幅が広がり、英語力もUPします。
notably
「notably(発音の読み方:ノータブリー)」はとてもフォーマルな表現で、「especially」と同じような使い方ができます。
他と比較した「特に」や比較しなくても程度が「著しく」という場面のどちらでも使える副詞です。
- It was notably different from the other one.(他のよりも特に違っていました)
- Notably, he is famous for his book.(とりわけ、彼はこの書籍で有名です) ※文頭に置いて、「著しく」という意味を表現しています。
など、ビジネス会議や論文などのフォーマルな文書で使われますが、口語での会話ではあまり使われることはありません。
above all
それらより特に、という他の要素を比較してもそれが特に一番、というパターンの時に使う表現で、「among others」や「the best of all」などの表現と同じです。
- Above all, you should do this.(何よりもまず特にこれをすべきです) ※それまでに、いくつかの候補を挙げているけど、特に~という場合に使います。
- Among others, he played the hardest.(他の誰よりも一生懸命プレイしました) ※第三者たちと比較してという場合に使う表現です。
- Best of all, it was cheap.(何よりも安かった) ※料理の味も雰囲気もよかったけど、何よりも、特に安かったということを強調しています。
これらは、文頭で使われることも多く、仕事のプレゼンやスピーチなどの口語でも使える表現です。
really
今回紹介する「特に」の中でも一番口語的な表現ではありますが、「especially」の1つの意味と同じように程度の大きさを表現する場合が多いです。
- I really love this.(私は本当にこれが好きです) ※「特別にこれが好き」という強調する場合についます。
- He was really nice to me.(彼は特に私には優しかったです) ※他の方にはあまりそうではなかったということを強調しています。
など。
まとめ:場面により上手く使い分けてみよう!
いかがでしたか?
カジュアルにも使える「especially」や「really」で、フォーマルは「particularly」や「notably」。
また、文頭には「especially」は使わずに、その場合は「in particular」など、シッカリと使い分ける必要があります。
それと、『recommendの意味と使い方|おすすめを表現する3パターン・例文など』にあるように、少し丁寧でも「特におすすめなのが」と言う場合に使う「highly」という副詞もあります。
使う場面で色々変わってきますね。
一気に全て把握するのは難しいと思いますが、今後、リーディングをする場合にも気を付けて見てみることで、徐々にマスターできるようになりましょう!