米国公認会計士(USCPA)は、世界中の会計士に高い評価を得ている資格です。しかし、英語ができない人や苦手な人にとっては、この試験に合格することは不可能に思えるかもしれません。
この記事では、英語ができない人もUSCPA試験に合格できるかについて簡単に解説します。
目次
米国公認会計士(USCPA)とは
まず、米国公認会計士(USCPA)の資格がどういうものかというと、米国が認定する公認会計士の資格になります。
その難易度も高く、国際ビジネス資格で国際的にも最もよく知られている資格の一つです。
USCPA試験はすべて英語
USCPAの試験は英語のコンピュータ試験です。テストセンターのコンピュータを使って解答する試験方式(CBT:Computer Based Testing)になります。
その合格率に関しては、全体で50%程度、日本人の合格率は試験の言語は全て英語のため、約30%程度に低下します。
なお、USCPA試験問題の科目は4科目です。
USCPAの試験科目 | 試験時間 |
FAR:Financial Accounting and Reporting(財務会計) | 4時間 |
BEC:Business Environment and Concepts(ビジネス環境及び諸概念) | 4時間 |
AUD:Auditing and Attestation (監査及び証明業務) | 4時間 |
REG:Regulation (諸法規) | 4時間 |
米国公認会計士(USCPA)は英語できない人も合格できる?
TOEIC、英検よりも「英語の会計知識」が大事
結論から言うと、TOEICや英検で実績がなくても、USCPAの会計知識に関する英語力があれば、USCPA試験に合格することは可能です。
よって、「英語ができない」の定義があいまいではありますが、中学英語以下の土台しかないという人には合格は無理ですし、中学・高校レベルの基礎・英語力がある人であれば、USCPAの試験で使われている会計英語を覚えれば合格することも不可能ではなくなります。
「TOEIC700~800点・英検1~2級程度」も不要?
USCPAに必要な英語力としてよく言われているのは、TOEIC700点~800点または英検1級~2級程度の英語力です。
ですが、米国公認会計士(USCPA)の資格試験に対して、TOEICスコアや英検1級2級に合格して証明書が必要ということではありません。
よく言われがちなTOEICや英検は、あくまで一般的にわかりやすい目安としての英語力なだけです。
ですので、USCPAの試験自体は、会計知識に関する英語力の方が重要なため、必ずしもこの英語力がなくては合格しないというわけではありません。
TOEIC | ビジネスや日常生活における英語のコミュニケーション能力、ビジネス英語力 |
英検 | 英語の4技能を総合的に図り、アカデミックな要素が強い |
USCPA | 会計知識に関する英語力、専門的な英語 |
よって、TOEICや英検の実績よりもUSCPAの試験に出題する会計知識に関する英語力を持つことの方が大事になります。
会計知識に関する英語があれば、それ以外は一般的な英語力でOK
USCPAの予備校のアビタスによると、
「大学受験や高校時代に勉強した英語力であれば、USCPAを目指すことは可能」 「問題文は比較的ベーシックな英文法で書かれており、基礎知識がそれなりにあれば、文法に関してはそこまで苦労しないでしょう」 「英語力そのものより、いかにUSCPA用の英語をマスターするかが重要」 ※引用元:アビタスHP |
だと説明されていて、USCPAに必要な英語知識自体は高くないと言われています。
つまり、USCPAに必要な英語知識をインプットし、会計に関する英単語や英文に慣れれば、あとは英語以外のUSCPAに必要な試験対策を立てていけばOKということになります。
なお、アビタスではUSCPA用の単語帳があるので予備校で勉強しようと考えている人は既に体系化されたUSCPA用の単語帳を活用すると良いでしょう。
アビタスに関する資料などは下記より入手できます。
英語できない人もUSCPA記述問題の英文を書ける?
USCPAの試験科目は4科目ありますが、その中でBECの科目は英語による記述問題(WC問題)になっています。
よって、記述問題では英文を書かなければなりません。
そのため、英語ができない人ならなおさら「英文を書くなんてできない」と思われるでしょう。
ですが、記述問題の英文を書く際には、そのコツを掴めば攻略可能となっています。
英語できないという人の記述問題への対策とコツ
この場合の英語への対策やコツとしては、
- WC問題に関する英語の用語をマスターする
- 部分点をもらうつもりで箇条書きでも書けるようにする
- それぞれの自分の英文回答パターン、言い回しを持つ
こういった型をうろ覚えじゃなく、しっかり型としてアウトプットできるようにしておくと攻略できる可能性が出てきます。
英語できない人におすすめのUSCPA予備校は?
ここまで英語ができなくても会計に関する英語を覚えれば、USCPAの試験に合格することができることがおわかりいただけたかと思います。
ただし、独学では難易度の高いUSCPAに合格するのはかなり難しいでしょう。
ここでは、USCPA予備校の候補4社を紹介します。
詳しくは、『米国公認会計士|USCPA予備校を比較!一番おすすめは?』で解説していますが、結論から言うと、英語ができない人にもおすすめなのは、合格実績NO1のアビタスです。
USCPA合格者実績NO1の専門校|アビタス
アビタスは圧倒的に合格者が多い人気のUSCPA専門校です。
テキスト・教材は、日本のビジネスパーソンが短期合格するための完全オリジナル教材を開発。そのため、1,000時間で全試験範囲をカバーできて、忙しい社会人にも学習継続できるプログラムになっています。
また、日本語に英語を併記する形で詳細な解説が加えられています。この日本語を中心とした解説は、インプットを格段に効率化させ、図解も豊富に盛り込まれ、ポイントを一目でつかめるように工夫されています。索引は日本語/英語の対訳形式となっており、単語帳としても活用できます。
このような特徴からもUSCPAのテキスト・教材で一番良い口コミが多いです。
アビタスでは「悩む時間」「調べる時間」を短縮させ、学習効率に直結させるために、全ての問題に「動画解説」が付いています。
まずは、下記から資料請求やオンライン説明会に参加したりして、有益な情報を収集するのも近道です。
資格大手の学校|TAC
TACは、会計関連の資格、国家資格をはじめ、様々な資格を取得するための講座を提供している専門予備校です。
TACのUSCPA講座では、世界最大級の受験対策校のBecker社と連携し、Beckerオンライン演習ソフトを使って、本試験と近似したインターフェースでの問題演習ができます。
テキストや問題集は、日本語と英語併記になっていて、基礎から合格レベルの知識を無理なく習得できます。シミュレーションの解き方を動画で解説するものがあったり、効率的な解き方の流れも知ることができます。
ただし、Beckerの教材は、本場アメリカで成績優秀者の9割が使用している教材と言われていて、テキスト・教材のボリュームが多く、挫折してしまう人もいるようです。
資格大手の学校|大原
TACと同じく、資格学校として有名なのが大原です。大原は、簿記・税理士・公認会計士・公務員・医療事務・医療秘書・基本情報技術者などの資格取得と就職をサポートする専門学校です。
大原の講師による日本語の講義と、アメリカで人気のRoger講師による英語の両方の講義を受講することができます。
テキスト・教材はRogerのテキストが使用されていて、全て英語となります。ただし、英語力に不安がある人のために、講義内で出てくる難しい英単語や専門用語を和訳した「KEY TERMS」や、英語での理解が難しい問題の日本語解説など、各講義には日本語のレジュメがついています。
テキストの特徴として、過剰な情報を排除し、USCPA試験に合格するために必要な情報を正確に提供するように構成され、カラーで見やすくデザインされています。
USCPA専門予備校|プロアクティブ
プロアクティブは、USCPAに特化した専門予備校となります。
バイリンガルのニューヨーク州公認会計士である佐々木講師が、バイリンガルスタイルで英語中心の講義を行います。
USCPAの本試験とのギャップをなくすために、英語のみのテキストを使用しているのですが、英語が苦手な人や日本語でUSCPAの知識を理解しながら進めたい人には不向きです。
ただし、テキストは英語ですが、講義自体は、バイリンガルでニューヨーク州公認会計士の佐々木洋和氏が日本語で授業を行います。
上記予備校4社のテキスト・教材をまとめると以下のとおりです。
予備校 | テキスト | 言語 | 特徴 |
アビタス | オリジナル | 日本語+英語 | 合格実績NO1(日本合格者の約3人に2人がアビタス卒業生) |
TAC | Becker+オリジナル | Becker:英語 オリジナル:日本語 | TAC×Beckerコラボ教材使用 |
大原 | Roger | Roger:英語 レジュメ:日本語 | 米国で定評のあるRogerテキストを使用 |
プロアクティブ | オリジナル | 全て英語 | バイリンガルの講師が英語を中心とした教材で講義 |
まとめ USCPAは英語よりも「会計理論の理解」が重要
以上、英語ができない人もUSCPA試験に合格できるのか、どれくらいの英語力が必要なのかについて解説しました。
例えば、合格者を多数出すアビタスでも、テキストは日本語&図解で解説したものを使用、解説文も全て日本語で記述。
短期合格のために、会計理論を理解する勉強法を重視しており、会計用語だけを英語で学ぶ仕組みとなっています。
このことからも、TOEICや英検の実績よりも「USCPAの会計知識に関する英語力」があれば、USCPA試験に合格することが可能なことがおわかりいただけたかと思います。
以上のことを踏まえて、USCPA合格に向けた「より効率の良い学習方法」に取り組んでいただければと思います。
合格に向けた勉強法がわからないという人は、まずはアビタスで資料請求やオンライン説明会が無料で参加して、試験合格への有益な情報を手に入れるのも近道です。