「in terms of」を正しく使えていますか?
少し堅苦しいような表現ですが、ビジネスや文語などでは必ずと言っていいほど頻繁に使われる表現の1つです。
実際に使わなくても、その意味やニュアンスを知っているだけでも英語力向上のためには役立つ表現です。
目次
そもそも「term(s)」ってどんな意味なの?
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先ずは、「in terms of」の肝となる「term(s)」の発音を見てみましょう。
この複数形が「terms(タームズ)」となります。
単数形と複数形で意味が異なるのも「term」の特徴でもあります。
単数形(term)の場合の主な意味は下記です。
- 期間・任期 ※例:Your term of office will be ended next week.(あなたの任期は来週終了します)など、「in the long term(長期的には)」などで使うことも多いです。
- 学期 ※例:New school term starts soon.(新学期がもうすぐ始まります)
- 用語・表現(複数形でもよく使います) ※例:Don’t use the term!(その表現は使わないで!)など、また「technical term」は「専門用語」となります。
など。
複数形(terms)の場合の主な意味は下記です。
- (契約などでの)条件 ※例:I just followed terms.(条件に沿っただけですよ)など、「contract terms(契約条項)」という表現もあります。
- 間柄・関係性 ※例:We are on good terms.(私たちは仲がいいです)など、「on good terms」で友達関係を表現することもあります。
- 同意 ※例:We have to bring him to terms.(彼を同意させないといけません)など、「bring someone to terms」で「~を同意させる」という熟語になります。
など。
これらの意味を知っていると単語力がUPされますね。「term(s)」には、他にも「in terms(ハッキリと)」や「come to terms with(~と折り合いをつける)」など多くの熟語があります。
その中の1つが「in terms of」という熟語です。
その場合の発音のポイントは、「terms」の「s」と「of」をリンキングさせて、「イン・タームゾブ」という感じになるとネイティブらしくなります。
「in terms of」の意味と例文
「in terms of」には主に2つの意味があります。
~に関して・~の観点から
全体(全部)ではなく、ある点に関してなどの場合に使う表現です。
下記がその例文です。
- In terms of economy, It will be a good year.(経済の観点から言うと、いい年になるでしょう) ※他の観点(政治、スポーツ、気候など)ではどうなるかは分からず、経済に絞って話していますね。
- How big is the city in terms of population?(人口に関して言うと、どれくらい大きい都市ですか?) ※他の観点(土地の大きさ、経済力など)はこのケースでは聞いていませんね。人口という観点からの話です。
など、文頭や文末のどちらにも置けます。
~に換算して・~で表現して
2つ目の意味での例文は下記となります。
- It is a lot in terms of time.(時間に換算するととても大きいです)
- Don’t think of everything in terms of money.(全てをお金に換算して考えないで!)
- It’s calculated in Japanese yen.(日本円に換算して計算されました)
など。
「in terms of」の言い換え|類義語とその違い
さて、この「in terms of」の使い方ですが、他の似たような同義語(類義語)と使い方を混乱される方も少なくありません。
『「~に関して・ついて」の英語|ビジネスメールでも使える7個の前置詞などの違い』でも解説していますが、いくつかピックアップしてここでも説明します。
about
カジュアルで「~について」と訳すことが多いですね。
より詳細なテーマに関してという「in terms of」よりも、何についてなのか?を表現する時に使う前置詞です。
ニュアンスも異なります。
- about・・・We talked about our economy.(私たちの経済について話しました)
- in terms of・・・We talked about it in terms of our economy.(それについて、経済の観点から話しました)
など。
「in terms of」の例文は、「それについて話したんだけど、それは経済の観点から」という情報を付け足している感じですね。
「about」の場合は、「経済の話をした」という話のトピック(メインの話題)になり、全然意味が変わってきます。「in terms of」は経済の話自体をメインとはしていませんね。
regarding
「about」のフォーマルな言い方が「regarding」です。なので、「in terms of」との違いは「about」の時と同様です。
「regarding to」と前置詞の「to」を付ける方がいますが、間違いですので注意しましょう。
ビジネスメールの件名や書き出しなどでよく使われる表現でもあります。似たような言い方に「with regard to」や「in regard to」もありますが、ほぼ同じ意味で使われています。
下記がその例文です。
- Regarding our meeting tomorrow.(明日の打ち合わせについて) ※メールの件名の一例です。
- It is a good comment regarding our new plan.(新しい計画についての素晴らしいコメントです)
など。
as for
「regarding」よりも更にフォーマルなニュアンスがあるのが「as for ~」となりますが、会話でもよく使われます。
また、「~に関して言えば」という場合も使えます。
下記がその例文です。
- As for him, he doesn’t like the presentation.(彼に関して言えば、そのプレゼンは好きではありません)
- As for our trip, we spent a lot of time to plan.(私たちの旅行について計画を立てるのに時間を掛けました)
など、文頭に使うことが多いですね。
これらのケースでは「in terms of」で置き換えはできません。2つ目の例文であれば、「regarding」や「about」に置き換えも可能です。
ここで紹介した表現は全て和訳をすると「~に関して」となることが多いのですが、微妙にニュアンスが異なりますね。その点には注意しましょう!
まとめ:「in terms of」をさりげなく使ってみよう!
ビジネスの会話などで、サラッと「in terms of」を使えるとかっこいいですよ。
より詳細について詳しく、という場面であればドンドン使っていきましょう!
しかし、「regarding」や「about」などの使い分けはシッカリとして、活用することが大切です。ここでの例文を参考にして英会話やメールなどの英作文に活かしましょう!