「調整」には、「温度調整」や「スケジュール調整」など様々な表現があり、日常だけでなくビジネスでも多く使う表現です。
日本語の「調整」は、このように様々な意味で使われますが、英語での「調整」は様々な単語を使い分ける必要があります。
1つの単語だけでは表現できないのが「調整(する)」です。
最後には、どれくらい「調整」の英語を理解したのかを試せる、「まとめクイズ」を用意していますので、是非チャレンジしてみましょう!
目次
「調整(する)」の様々な英語と例文
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日本語の「調整する」には様々な意味があり、英語に訳す時には単語を使い分ける必要があります。「調整する」という意味の基本英語を見てみましょう。
英語の「accommodate」で「調整(する)」を表現
「accommodate」の発音は下記となります。
「宿泊する」という意味でよく使われる「accommodate」ですが、「融通する」という意味もあります。
「Tom accommodated them with money.(トムは彼らにお金を融通した)」など。
また、ここでは文化、考え方等に対立、差異、相違がある時、それを「調整する」という意味で使う表現として紹介しています。
「We need to accommodate cultural differences.(私たちは文化の違いなどを調整する必要がある)など。
「accommodate」の名詞形「調整」は「accommodation(アコモディション)」です。
英語の「adjust」で「調整(する)」を表現
「adjust」の発音は下記となります。
「合わせる」、「調整する」という意味の表現です。
日程、意見の食い違いや、論争、対立などがある時、「調整する」という意味で使う表現です。
何かに合わせて「調整する」というニュアンスです。より良くするために微調整しているイメージです。
機械や器具の調整などにもよく使います。
ビジネスシーンでもよく使う表現の1つです。
下記が例文の1つです。
- I have to adjust the schedule of our meeting next week.(来週の打ち合わせの日程・スケジュール調整をしなくてはいけない) ※「シフトを調整する」は「adjust the shift schedule.」などとなります。
- We need to adjust differences of our opinions.(私たちはお互いの意見の相違を調整しないといけない)
- I’m adjusting the backrest.(背もたれを調整しています)
など。
「adjust」の名詞形の「調整」は「adjustment(アジャストメント)」です。
「時間調整(time adjustment)」や「納期調整(delivery adjustmet)」など、よく使う表現です。
また、名詞形の「adjustment」を使って、熟語の「make an adjustment」でも「調整する」という意味で使えます。英会話でも良く使われる表現の1つです。
英語の「regulate」で「調整(する)」を表現
「regulate」の発音は下記となります。
「規制する」、「統制する」と言う意味があり、そこから「整える」「調整する」という意味でも使われる表現です。「律する」、「規則正しくする」などの意味もあります。
音の「チューニング」、「調律」、温度の「調整」、時計の時間などの「調整」など、本来の数値、あるべき形に「調整する」場合にはこの表現を使います。
※「もとに戻す」というニュアンスです。よって、何かに合わせて微調整をする場合などは「adjust」や制御する場合の調整は「control」を使ったりします。
また、「adjust」や後ほどご紹介する「fix」よりもフォーマルな言い方だと思って下さい。
「The watch needs to be regulated.(その腕時計は調整されるべきです)」など。
「regulate」の名詞形の「調整」は「regulation(レギュレェイション)」です。
英語の「control」で「調整(する)」を表現
「control」の発音は下記となります。
「制御する」、「統制する」、「規制する」という意味があります。制御したりする「湿度・温度調整」などは、この「control」を使います。
何かしらを支配しているイメージでもあります。先ほどの「regulate」よりも、カジュアルに使えます。
「Please control the temperature in the factory under 25 degrees.(工場の温度を25度以下に調整お願いします)」など。
「control」は名詞形の「調整」も同じ「control」で、発音も同じです。
英語の「coordinate」で「調整(する)」を表現
「coordinate」の発音は下記となります。
もともとは「同等の」や「同格の」という意味です。
作業や行動、物事の動きなどを「調整する」場合に使う表現です。意見の違い、仕事の予定、スケジュールの調整等にも使います。
「adjust」と同じように多くの場面で使える動詞でが、フォーマルな言い方です。
「First, we have to coordinate inside our company.(まずは社内調整が必要です)」など。
「coordinate」の名詞形の「調整」は「coordination(コォーディネィション)」です。
スポーツの試合前に「コーディネーション」というトレーニングがありますが、コンディションを調整するという意味で使われています。
その他の「調整する」の英語表現
今までご紹介した英語表現が「調整する」の基本となりますが、決してそれだけではありません。
他にも次のような表現があるので、押さえておくだけでも英語の幅が広がります。
- arrange(アレンジ):整える、整理する、など ※スケジュールの調整、手配など様々な場面で使える単語です。名詞は「arrangement(アレンジメント)」です。
- organize(オーガナイズ):組織する、計画する、など ※人数の調整、日程調整などにも使われます。名詞は「organization(オーガニゼーション)」です。
- fix(フィクス):固定する、調整する、など ※日本語でもスケジュールをフィックスする、などの言葉がありますね。調整して決定する場合によく使います。
- modulate(モジュレイト):音程、音調を調整する ※名詞の「調音」は「modulation(モジュレーション)」です。また、「tune」(トゥーン)も音調を調整するという動詞・名詞で使えます。
- settle(セトル):解決する、鎮静する ※意見の食い違い、論争などを調整して落ち着かせる時に使います。「reconcile」(レコンサイル)や「work out」なども同じように使えます。
- align(アライン):提携する、一直線にする、など ※「align with ~(~と調整して提携する)」とう場合に使います。名詞は「alignment(アラインメント)」です。
など、参考にして下さい。
「調整(する)」の英語の使い方や関連表現
さて、ここで「音量の調整する」や「意見を調整する」など様々な「調整」に関する表現フレーズを見てみましょう。
先ほど紹介した単語の中からどの「調整」の表現が使われているのかにも注目して確認してみてください。
しかし、違う「調整」の英語を使ったりするケースも実際には多く、曖昧な表現が多いのも事実です。
よって、あまり神経質にならず会話でよく使う「adjust」や「control」を中心に見てましょう!どちらも使うケースが多いです。
- 「スケジュール(日程)を調整する」:coordinate the schedule ※ミーティング等のスケジュールの場合、動詞は「arrange」(アレンジ)を使う時も多々あります。勿論、「adjust」も使えます。「日程調整ありがとうざいます(Thank you for your coordination/adjustment.」などビジネスメールでも使えますね。
- 「納期を調整する」:adjust the delivery. ※名詞の「納期調整」は上述でも記載していますが、「delivery adjustment」となります。
- 「時計を調整する」:regulate a clock ※「clock(クロック)」は「~時」というだけではなく、時計自体を指す時も使います。
- 「温度を調整する」:regulate the temperature ※「temperature(テンペラチャー)」は「温度」という英語です。しかし、誰かや部屋の温度に合わせて調整する場合は、「adjust」や「control」を使います。
- 「スピードを調整する」:adjust the speed
- 「(学力などの)レベルに合わせて調整する」:adjust the level
- 「音量を調整する」:adjust the volume
- 「色を調整する」:adjust the color
- 「(スカートやズボンなどの)長さを調整する」:adjust the length ※「length(レンクス)」は時間や物の長さに使える単語です。
- 「(テレビなどの)画像を調整する」:adjust the picture ※「picture(ピクチャー)」は「絵」、「写真」などの意味もあります。
- 「画面の明るさを調整する」:adjust the brightness. ※「brightness(ブライトネス)」は「明るさ」となります。
- 「(飛行機などで)高度を調整する」:control the attitude ※「attitude(アティトゥード)」は「態度」という時にもよく使う単語です。「bad attitude」は「悪い態度」となります。
- 「(会議などで)意見を調整する」:iron out differences of opinions ※「iron out(アイロン・アウト)」は、元々は「(衣類などに)アイロンをかける」、「アイロンをかけてしわをのばす」という意味ですが、その他に「調整する」、「円滑にする」、「(問題などを)解消する」などの意味があります。上述の「work out」や「settle」などでもOKです。
- 「再調整する」:readjust ※「adjust」に「re」を付けて「再調整する」にしています。
- 「需要と供給を調整する」:adjust demand and supply
- 「微調整」:slight adjustment ※「slight(スライト)」は「少々の」という単語です。
- 「調整中」:Under Repair ※故障などの場合に「調整中」と掲示する時に使う表現です。「repair(リペア)」は「修理(する)」という意味です。一般的には、受け身の進行形で「It’s being adjusted.」という形でもよく表現されます。
- 「年末調整」:a year-end adjustment ※「year-end(イヤー・エンド)」は「年末の」という意味です。
- 「湿度調節」:humidity control ※「humidity(ヒューミディティー)」は「湿気」という意味で、「湿気がある」という形容詞は「humid(ヒューミッド)」となります。
- 「水分調整」:moisture control ※「moisture(モイスチャー)」は「湿気」や「水分」という単語です。
- 「為替調整」:exchange control ※「exchange(エクスチェンジ)」は「交換する」という動詞としても使います。
- 「風量調節」:air volume control
- 「生産調整」:production adjustment ※「production(プロダクション)」は「製造・生産 」という意味です。
- 「資金調節」:fund adjustment ※「fund(ファンド)」は「基金」という単語でもあります。
- 「人材の調整」:arrangement of human resource ※「human resource(ヒューマン・リーソース)」はビジネスの場面でもよく使われます。
- 「サイズ調整可能」:size adjustable ※「adjustable(アジャスタブル)」は「adjust」に「able(出来る)」という単語を付けて、「調整することが可能な」という形容詞にしています。このような単語は多くあります。
- 「音質調整」:tone control ※「tone(トーン)」は「音質」という単語です。「声のトーンが高い」など日本語でも使いますね。
まとめクイズ:「調整(する)」の英語はニュアンスを掴もう!
「調整する」は様々な英単語があり、ニュアンスが違うのでそれぞれ使い分けられるようにしましょう。
しかし、先ほどもお伝えしたように、特に口語では曖昧な場合が多いので、基本を押さえるようにしておけばOKです。
それでは、最後に次の問題を解いてみましょう!
【問題】
- 何かに合わせて「調整する」というニュアンスの英語は?
- スケジュールを調整する場合の動詞は?
- 「微調整」の英語は?
- 制御したりする「湿度調整」にはどの「調整する」の動詞を使う?
- 「もとに戻す」というニュアンスの「調整する」の英語は?
いかがでしたか?
今すぐ読んだ「調整」に関する英語でも、多少はてこずりますよね。答えを確認して、徐々にでいいのしっかりマスターしましょう!
【解答】
- adjust
- 「coordinate」、「arrange」
- slight adjustment
- control
- regulate
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