グラフなどで「全体に占める割合は~です」、ニュースなど「一定の割合で~です」と表現する場合がありますね。
また、割合を示すのに、2つの比較、全体での比率、一定期間での割合など、いくつかのパターンがありますが、英語ではそれぞれ違う英語を使う必要があります。
日本語ではどれも「割合」という一言で全てを網羅できるのですが、英語ではそういうわけにはいきません。
それぞれのニュアンスの違いを把握して、正しく使い分けることが、特にビジネスでは大切になります。
目次
「割合」の英語一覧とその違い・例文
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さて、それぞれの「割合」の英語と使い方だけではなく、それぞれの英語の発音もシッカリと確認しておきましょう!
いくらその単語の意味などが分かっても、口頭で相手に伝える時に理解されなけれは本末転倒ですね。
ビジネスメールなど「文章だけでしか使いわない」ということは決してないので留意しておきましょう。
ratio
「ratio」の発音と発音記号は下記となります。
「レイショー」という発音も同様です。
2つの割合(量の大きさ)を比較する場合の「割合」が「ratio」です。
よっつて、比率と訳されるケースが多いですね。
下記の例文を見てみましょう。
- The ratio of men to women in our company is 1:1(我が社の男女比は、1対1です) ※「:(コロン)」は「to」と発音します。「AとBの比率」は「the ratio of A to B」、または「the A to B ratio」と表現します。
- Put the sugar and salt at a ratio of 4 to 1.(砂糖と塩を4対1の割合で入れて下さい) ※料理などでよく使うフレーズです。「at a ratio of A to B」という表現はそのまま覚えましょう。
など。
因みに、ビジネスなどでもよく使う「男女比」という表現は「sex ratio」、または「gender ratio」となります。
「I don’t know the sex ratio in the market.(その市場での男女比は分かりません)」など。
rate
「rate」の発音と発音記号は下記となります。
日本語読みに「レイト」になると、遅れているという意味の「late」になるので注意が必要です。
「rate」は他にも、率、相場(レート)、歩合、速度などの意味でも使われます。
ニュアンス的には「~通貨あたり・全人口あたり」などとなり、一定期間で全体での割合を表現する時に使います。
少しややこしいですね。
つまり、「ある期間での何かの対象を1(全体)とした場合の率」というイメージでOKです。2つの対象物を比較する「ratio」とは異なりますね。
下記が例と説明です。
- exchange rate(為替レート・ある通貨を基準とた場合の交換比率です) ※「What is the exchange rate of Japanese yen to US dollars?(アメリカドルに対しての日本円の為替レートはいくらですか?」となり、この場合の全体(対象)はアメリカドルとなりますね。
- unemployment rate(失業率・全人口あたりの割合です) ※「The unemployment rate has been decreased.(失業率は下がっています)」など、全人口に占める割合を算出しているというイメージです。
など。
因みに、「rate」を使った有名な熟語には、「at any rate(直訳:どんな割合でも → とにかく)」というのがあります。
proportion
「proportion」の発音と発音記号は下記となります。
ratioとrateとの違いは何なのでしょうか?
- ratioとの違い・・・「ratio」と同じように2つの対象物を比較する場合にも使えますが、「proportion」の方が、つり合いやバランスがとれているというニュアンスがあります。 ※例えば、「They are in the proportion of 1:2.」を「They are in the ratio of 1:2.」とも表現できますが、少し伝わり方が異なります。
- rateとの違い・・・「rate」のように全体を対象とした割合としても使えますが、期間は関係ありません ※「The proportion of female workers have increased.(女性の従業員の割合が増えました)」など。これにもバランスがよくって来たというニュアンスも含まれています。
など、同じような表現に置き換えることもできますが、「均整がとれた」という意味が込められているのが「proportion」ですね。
なので、比例する(反比例する)という場合にも使う単語です。
「A increases in proportion to B.(Bに比例してAが増えます)」や「A decreases in inverse proportion to B.(AはBに反比例して減ります)」、など。
percentage/percent
「percentage」の発音と発音記号は下記となります。
アクセントは真ん中になるのが特徴です。
また、「percent(発音:パーセント・pɚsént)」のアクセントは後ろにあります。
共に百分率を表す単語ですが、「percentage」は全体を100%とした時の割合を表現したい時に使いますが、一方、「percent」はそれを数字化したもの(%)だと思って下さい。
つまり、下記の例文のように2つの表現が混合することはよくあります。
「The percentage of people living in urban areas has increased by 5%.」(都会に住む人口の割合が5%増えました)、など。
円グラフの説明などでも役立つ!「割合」に関連するフレーズ
割合と言えば、円グラフなども思い浮かべますね。
でも、円グラフは全体を100%とした「percentage/percent」を使うのというのがイメージできるかとも思います。
ビジネスのプレゼンで、このような場合でも頻繁に使うフレーズがあります。
ここでは、「割合」を使った頻出する表現をご紹介します。是非、ビジネスメールや会議などでも活用してみて下さい。
全体の~(の割合)を占める
このフレーズはニュースなどでも頻繁に聞きますね。
次のようなフレーズをよく使います。
- account for・・・This accounts for 20 % of our profits.(これは全収益の20%を占めます)
- make up・・・Foreign workers make up 1/3 of our employees.(外国人労働者が全従業員の3分の1を占めます) ※「make up around 30%」などでも表現できます。
など。
一定の割合で~する(増える、減るなど」
一定の割合、高い割合、~に1人の割合で増えているなどの表現はどう言うのでしょうか?
下記がその例文です。
- The world population increases at a constant rate.(世界人口は一定の割合で増えています) ※ある期間での増え方を表現しているので「rate」を使います。「at a high rate(高い割合)」などの表現もあります。
- The problem is found at a ratio of one to 1,000.(1000回に1回の割合で問題が発覚します) ※「問題あり」と「問題なし」の2つの対象を比較しているので「ratio」を使っています。また、「We find one problem in(out of) 1,000.(1000に1つの割合で問題を見つけます)」という表現もできます。こちらがカジュアルな言い方です。
など。
疑問文:どれくらいの割合で~していますか?など
プレゼンの最後や打合せ中に質問があった場合にこのようなフレーズを使うこともありますね。
下記がその例文です。
- How fast is the number increasing?(どのくらいの割合・早さでその数字は伸びていますか?) ※ここでの「割合」は「早さ」を表現しています。答え方としては、「It’s increasing in proportion to B.(Bと比例して増えています)」など。
- How many Japanese can speak English?(どれくらいの割合・多くの日本人が英語が話せますか?) ※ここでの「割合」は「多さ」を表現していますね。答え方は「I don’t know the percentage.(割合は分かりません)」など。
など、どちらも「rate」や「ratio」などを使った疑問文ではないですね。直訳ではなく意味を考えて臨機応変に、シンプルに質問するのがポイントです。
まとめ:「割合」の英語を正しく使い分けよう!
いかがでしたでしょうか?
初心者の方には最初は難しいかもしれませんが、英字新聞やニュースサイトなどを見ると頻繁に出てくる表現でもあります。
すでにビジネスで英語で打ち合わせなどがある場合は、プレゼンなどでも「ratio」や「rate」などは聞き慣れているかもしれません。
しかし、焦らずに「割合」の英語をマスターするのがいいでしょう。少しづつ慣れてきて、正しく使い分けができるようになればベストですね。